2006年7月 3日 (月)

【アンチエイジング診断学】

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【アンチエイジング診断学】

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P110111  アンチエイジング・ドッグとは〕

<アンチエイジングドックの特徴>

血管、ホルモン、感覚器、活性酸素と抗酸化能のバランスなど加齢によって私たちの体に生じるさまざまな変化を医学的にチェックするシステム。

<アンチエイジングドックとしての健康寿命ドック>

高輪メディカルクリニックの健康寿命ドックの分析項目

1)      血管の動脈硬化

頚動脈肥厚左、頚動脈肥厚右、ABIR, ABIL, RBPWV, RAPWV, LAPWV, ASI, 加速度脈波、眼底検査

2)      血液老化度

総コレステロール、LDL, 酸化LDL, HDL2, HDL3, 中性脂肪、遊離脂肪酸、Lp(a), RLP-C, PAI-1, フィブリノゲン、MC-FAN(血液粘ちょう度)、総ホモシステイン、高感度CRP

3)      活性酸素・抗酸化力

8OHdG, LPO, イソプラスタン生成速度、コエンザイムQ-10酸化率、STAS, ビタミンA, ビタミンC, ビタミンE, リコピン、ルテイン、ゼアキサンチン、αカロテン、βカロテン、ビタミンB12, 葉酸

4)      ホルモンバランス

成長ホルモン、甲状腺ホルモン、副腎皮質ホルモン、フリーテストステロン、DHEA-s, FSH, エストラジオール

5)      免疫バランス

NK細胞

6)      一般検査

WBC, RBC, Hb, Ht, Plt, GOT, GPT, r-GTP, LDH, 血糖、HbA1c, CPR, CRE, 尿酸

7)      体の組成

体脂肪率、筋肉分布、BMI, W/H比、骨量、平衡機能、背筋力、握力、酸素飽和度

8)      遺伝子

長寿遺伝子(ミトコンドリアL型・M)

microchannel array flow analyzer (MC-FAN)法による血液粘ちょう度(いわゆる血液サラサラ度)に優れていても、頚動脈では、動脈硬化が進行し、プラークを認める例もある。

頚動脈超音波検査による内膜中膜複合体肥厚(intima-media thickness; IMT)が厚ければ、そこに限定した再検査をして、アスピリンの使用を視野に置くなど。

P112113  オプティマル・ヘルスの考え方〕

ヘルシーピープル2010:

アメリカ国民が向こう10年間に実現すべき健康に関する目標を数値として提示したキャンペーンのようなもの。

→ 喫煙率の大幅な低下、食習慣の劇的な健全化。

オプティマルヘルスとは:

それぞれの年代における、心と身体が最も生き生きとしている理想的な健康状態を意味する。50歳、70歳、90歳といったそのときそのときの年齢での最高の健康状態をあらわす。

30歳の健康な断じゃであれば、80%以上がオプティマルヘルスに属する。

加齢とともに、オプティマルヘルスに属する割合も減ってくる。

健康度が低い状態は、境界型糖尿病や高血圧境界域に相当する境界型疾患の領域。

健康度の低い状態から、オプティマルヘルスをめざすことは、健康増進に相当する。

百寿者:百歳を越えても痴呆や癌やその他の大きな疾患もなく、自立した生活を営んでいるもの。

アメリカではジョージア、とニューイングランドの研究グループ

     みんな前向きな考え方をしている

     極端な肥満者がいない

     極端な酒飲みがいない

     ストレスにつよい

百寿者:身体全体がバランスよく均質に老化しており、弱点が非常に少ない。

血管に弱点のある人:動脈の老化現象がすすむと、動脈硬化やそれに続く、高血圧を引き起こし、血管閉塞などを起こす。

筋年齢、骨年齢、血管年齢、神経年齢、ホルモン年齢、

P114116  標準値とオプティマル・レンジ〕

オプティマルレンジ:健康の偏差値70以上、上位10.

標準値とは概念の異なるオプティマルレンジ(最適値)

オプティマルレンジをめざす。

BMI 22-23が、オプティマルレンジ

一日あたり飲酒量;0.5-1合(日本酒換算)

骨密度:DXA法による骨密度測定、

骨密度測定値、

Tスコア(若年者平均値からの差を標準偏差の倍数として)

若年者平均値20-44歳の平均値

Zスコア(年齢平均値からの差を標準偏差の倍数として)

年齢平均値は、20-44歳までは若年成年平均値と同様で、以降は加齢により徐々に骨量が減少していくことから、年齢に応じた平均値をあらわす。

Tスコアが-1.5以下に低下すると、骨折の危険度が増す。

骨密度検査でのオプティマルレンジは、若年成年平均値、Tスコア=0がこれに相当。

成長ホルモン/insulin-like growth factor-I (IGF-I)

・成長ホルモンの分泌は日内変動が大きいので、IGF-Iを指標にすることが多い。

・肝癌症例におけるIGF-I, IGF-IIの臨床的検討をはじめ、胃粘膜上皮細胞の成長、増殖、炎症の過程に、さまざまな成長因子が関与。

・血清IGF-I値が165ng/ml以下になると萎縮性胃炎の伸展が促進するので、オプティマルレンジとしては、これ以上の値が必要である。

・末端肥大症の症例、IGF-I500ng/ml以上となるが、悪性腫瘍や肥大型心筋症の罹患率が増大し、健康長寿からは遠ざかる。

・「30歳という年齢において各種ホルモン・バランスが最も調和がとれている」という仮説をもとに、30歳男女の正常範囲をオプティマルレンジとする考え方がある。

IGF-I   250-350 ng/ml

・総テストステロン 男性更年期障害を扱う泌尿器科ではng/mlを用いることが多い。

男性:7.0 – 12.0 ng/ml, 女性:0.30 – 0.60 ng/mlと女性では処理しにくく、男女ともに対照とする抗加齢医学では、ng/dlのほうが適切であるとおもわれる。

60歳以上で、性ホルモン値がオプティマルレンジ内にある人は、悪性腫瘍の存在をまず疑う。

・ホルモン補充療法では、目的ホルモンの血中濃度の目標値として、利用すべきである。

<オプティマルレンジの推定値>

IGF-I                                          250 – 350 ng/ml

DHEA-s                                     2000 – 3500 ng/ml

コルチゾル                  < 9.0 μg/dl

DHEA-s/コルチゾル比           200以上

HbA1c                                         < 5%

TSH                                          < 3.5 μIU/ml

空腹時インスリン              < 5.0 μIU/ml

ホモシステイン                            < 7.0 μMol/ml

エストラジオール              40 – 100 pg/ml (女性)

総テストステロン              700 – 1200 ng/dl (男性)

                                      30 – 60 ng/dl (女性)

高感度CRP                 < 0.04 mg/ml

体脂肪率                     < 25%(女性)

                                      < 20%(男性)

骨密度 Tスコア                            0 以上

P117119  コンサルト方法〕

     悪しき生活習慣が身体に及ぼす影響:成長ホルモンやIGF-I, DHEAなどの若さと健康を保つホルモンの分泌低下を促す。

     気力をもつこと

     ストレス対策、睡眠指導

     血清IGF-I値は、運動療法の実践により上昇傾向を示す。

運動療法のポイントは、運動量とバランス

     ジョギング・エアロビクスなどの有酸素運動を週4回、筋肉トレーニングを週2回、ストレッチ運動を毎日行うというメニューはバランスがよい。

     運動を全くしていない人は、30分のウォーキング程度から。

     筋力トレーニングは、加齢とともに、年1%づつ萎縮する筋力を維持するために重要。

     ストレッチは、関節の可動域を維持するために重要。

     食事療法は、標準体重と活動量から、算出される。

     総カロリー(標準体重X30-35)と栄養バランス(炭水化物:蛋白:脂肪=6:2:2)が基本。

     カロリー制限が必要な場合でも、蛋白量は、80-100g(最低でも70g以上)を維持。

     脂肪と塩分は適正範囲にとどめる。

     炭水化物の過剰摂取や蛋白不足は、IGF-I値の低下をまねく。

     ある程度の良質の水分摂取(標準体重60Kgの人で、1日2L)

     マルチビタミン、ミネラル、抗酸化物質(コエンザイムQ10, ビタミンC, E, グルタチオン)

     ホモシステイン値の高値の者:ビタミンB12, B6, 葉酸、を指導。

     骨密度の低下したもの:ビタミンDCBEK、カルシウム、マグネシウム、などのミネラルとアミノ酸。

     動脈硬化にたいして:抗酸化物質、ω3系脂肪酸(DHA/EPAなど)

     高脂血症の治療:スタチン系薬剤を服用しているものは、コエンザイムQ10の合成障害が生じるので、コエンザイムQ10をかならず服用させる。

     血清DHEA-s値がオプティマルレンジ下限の60%以下であるなら、適正量の補充を行う。

     メラトニン療法の適応:睡眠障害の有無、ストレスの程度が参考。

     高感度CRPが陽性ならば、アスピリン投与。

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