【アンチエイジング・インターベンション/ホルモン療法とアンチエイジング】
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【アンチエイジング・インターベンション/ホルモン療法とアンチエイジング】
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〔P220-224 男性ホルモン療法とアンチエイジング〕
男性における更年期障害に対する男性ホルモン投与の効果と有効性が検討。
<男性ホルモンの加齢による変化>
・ 男性ホルモン(テストステロン)は、加齢によって低下する。
・ 男性更年期障害の存在が示唆されている。
・ androgen deficiency in aging male (ADAM)やpartial androgen deficiency in aging male (PADAM) → 男性ホルモン補充療法により改善する可能性も指摘。
・ 血中を循環するテストステロンの構成は、
総テストステロン=遊離テストステロン(1-2%)+アルブミン結合テストステロン(25-65%) + 性ホルモン結合グロブリン(sex hormone-binding globulin; SHBG)結合テストステロン(35-75%)
・ 生物学的活性テストステロン:SHBG結合テストステロンを除いた遊離テストステロンとアルブミン結合テストステロンになる。
・ 加齢により、総テストステロンが減少するだけでなく、SHBGの結合能が減少するだけでなく、SHBGの結合能が上昇し、SHBG結合テストステロンが増加する。
・ このため、遊離テストステロンを含む生物学的活性テストステロンが相対的に減少するために、加齢に伴い、男性ホルモンの働きは、顕著に減少。
<PADAMの診断と男性ホルモン補充療法の適応>
・ 男性ホルモンは、朝高く夕に低いという日内変動。
・ 朝8時から11時までに採血するのが望ましい。
・ 生物学的活性テストステロンの測定が肝要。
・ 男性ホルモン、アルブミン、SHBGの測定値から計算して、推定する方法や、遊離テストステロンで代用しているのが現状。
・ 自覚的所見:ADAM質問紙とAMS質問紙
<男性ホルモンの低下による影響と男性ホルモン補充療法の効果>
・ 男性ホルモンの低下:性機能低下、精神症状、身体症状、体脂肪分布、骨、筋力
・ 心、血管臓器への影響。
●精神症状
・うつ、短気、やる気の喪失、
・記名力の低下、空間認知力などの認知能の低下
・身体症状:体のほてり、発汗など
・これは、女性の更年期障害や男性前立腺癌患者におけるホルモン除去治療時に出現すのと同じである。
・精神、身体症状が男性ホルモン補充療法により改善し患者のQOLの向上の可能性がある。
●筋・骨格
・ 筋肉量や筋力、骨に対して影響する。
・ 男性における骨粗鬆症による骨折の原因としては、男性ホルモン低下は約2割と多くない。
・ 男性ホルモンと骨代謝と直接的関係が私的されてきている。
●脂質代謝・心血管
・ PADAM患者において、体脂肪率の上昇や内臓脂肪の増加が指摘。
・ 心血管病変のリスクを上昇。
・ 中高年男性に対する内臓脂肪の減少など脂質代謝の問題、ひいては、動脈硬化予防または進行防止のためには、男性ホルモン補充療法は重要となってくる可能性がある。
●性機能
・ 性欲、性行動と勃起能の2つに関与している可能性が考えられる。
・ 性欲については、高齢の低テストステロン患者における男性ホルモン補充療法でも改善を認める報告がなされている。
・ テストステロンの低下は、夜間睡眠時勃起の程度や頻度に影響を与える。
・ 勃起障害(erectile dysfunction; ED)はテストステロン低下だけではなく、血管病変にも大きく影響を受けている。
・ 低テストステロンを伴った一部の高齢ED患者には有効である可能性がある。
・ 中高年のEDに対する第一選択薬はクエン酸シルデナフィル(バイアグラ)である。
・ 男性ホルモン補充療法により、クエン酸シルデナフィルの有効率が改善したという報告がある。→ テストステロンが一酸化窒素(NO)活性に与える影響も考えられる。
<男性ホルモン補充療法の実際―副作用と禁忌―>
・ 経口剤:肝機能障害の頻度が高く、臨床的には使用しにくい。
・ PADAM治療の中心となっているのは、注射剤(エナルモンデポー)
・ 血中濃度の増加、減少が投与期間中に著明に出現。
・ 125mg/2週間毎の投与でも、数日間生理的な男性ホルモンの値を超える可能性がある。
・ 日内変動が消失すること、非生理的なホルモン環境となる。
●男性ホルモン補充療法●
・ 副作用:
前立腺癌の増悪
排尿症状の増悪
肝機能障害
多血症
体液貯留
睡眠時無呼吸の増悪
・ 前立腺癌が男性ホルモンに依存性をもっていることは、男性ホルモン除去療法が有効であることからが明らかである。
・ 男性ホルモン補充慮法による前立腺癌発生頻度への影響は少ないと考えられる。
・ 増殖には関連するが発癌への関連性は低いというのが一般見解。
・ 絶対的禁忌症例:
前立腺が疑われる症例
排尿障害が高度な前立線肥大症症例
●高度な排尿症状がなくかつ直腸診および、血清PSA値に以上がないことが男性ホルモン補充療法の前提となる。
●多血症、体液貯留の副作用もあるので、心不全患者や脳梗塞、狭心症などの心血管障害患者には注意が必要。
●肥満者に多いとされる睡眠時無呼吸症候群の増悪にも注意。
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